きょうの備忘録

新しい部署の仕事もスタートし(というか改めてスケジュールを見て、そのタイトさに愕然とした)、いよいよ幸せだった社内ニート期間も終了しそうなので、いまのうちに日記をつけようと思います。しばらく飽きるまでは毎日ちょこちょこつけたいな。

10月29日
・penoライヴ@吉祥寺Warp

・i need meはthai kick murphヨウちゃんとの二人セットで、ヨウちゃんの声がすごいマッチするしすてきだなー

・やっとafter the green roomを観ることができた。90年代終わりからゼロ年代初頭にかけての、「J-POP」がとっても格好良かったころのポップソング的な音楽を聴くことができて、とっても嬉しい気持ちになった。メンバー全員ぼくの高校の同級生で、しかもぼくと面識があったのでびっくり。ちなみにここでいう「ポップソング的な音楽」というのはたとえば川本真琴やゼペットストアやカスケードや岡北有由といったものを想定していて、功罪ありつつも歌のメロディを前面に出す、ブリットポップを参照したような、そんな淡くて素敵な音楽なのです。

・肝心のpeno演奏は、まずまずといったところ。煙草を吸いすぎて声が若干出てなかったのは反省(PAさんがいてリアルタイムでボーカルマイクの設定をいじられるという状況にもっと慣れないといけないなぁ)。「March Of Pigs And Cows」で周りの人が踊ってくれて、もっと頑張ろうと思った。新曲として演奏したアシダくん曲も、ラストのドローン部分が気持ちよく決まったとおもう。

・after the greenroomベース担当のあゆこ氏と地元まで一緒だったので、本の話や本八幡最強説をなど語りつつ帰宅

10月30日

・発送作業をちゃちゃっと終えて、iLL(ex.SUPERCAR)@代官山UNITへ。

・エコーにも書いたとおり、かなーり納得のいかないライヴだった。

・いったい何がそんなに納得いかないのか考えてみると、ナカコー氏が「フィジカルな」ロックバンドのダイナミズムを志向したライヴだったからじゃないかという結論に至った。

・まぁ、思えば3枚目の「ROCK ALBUM」からその片鱗は見えていたのだけれど。

・ここでいう<「フィジカルな」ロックバンドのダイナミズム>というのは、一番わかりやすい例でいうとハードロックやメタルといったジャンルでステレオタイプな像として表れる「ムキムキな体つきの男の人が、激しく動きながら早弾きでピロピロする」というようなアレである。べつにiLL=ナカコー氏はそのサポートメンバー(ドラム氏は明らかにそれだったけど)がムキムキなわけではないが、そこに通底するような音作りだった、という話だ。「ロックバンド」(それは「自由」を体現していたこともあった)は演奏がうまくて、ルックスも良くなければならないという強迫観念。

・そうしたものへの対抗軸としてあったのが、初期スーパーカーも参照していたシューゲイザーというジャンルだったはずで、それはひ弱そうな文化系青年たちがうつむきながらフィードバックノイズを垂れ流し、ストロークテクニックなんておかまいなしといった体でぐちゃぐちゃに音を混ざぜまくっていたディストーションギターのサウンドなのである。

・そうした音楽はのちにポストロックと出会って再びテクニカルな方向に向かってしまうのだけれど。

・2007年に発売された、スーパーカーのデビュー作デラックスバージョン「スリーアウトチェンジ 10th anniversary edition」には、彼らのデビュー期のライヴ音源がボーナストラックとして収録されていて、それを聴いていると「どうしてこんなアマチュアバンド以下の演奏力で、『スリーアウトチェンジ』のような少なくとも10年は聴き継がれた名盤を生み出せたのだろう」という気になってくる。

・それはもう「そういうことなのだ」としか言いようがなく、人を傷つける(大音量で「ぴーーー」とか「がががが」なんていう音を奏でるなんて、暴力以外の何物でもない)ためには必ずしも肉体を鍛えて凶器化する必要はなく、銃やミサイルを使ったって効果は同じでしょ、という話である。

・外部プロデューサーやエンジニアを導入してのスタジオワークという「道具」を手に入れた彼らは…まで打ったあたりで、「スタジオワークとライヴ」という、ビートルズの「サージェントペッパー〜」以降膨大な歴史と考察にブチあたったのでやめた。

・要するに、今のスタイルはナカコー氏に合ってないと思うし、エレクトロニカ以降の「パソコン操作だけでCDのクオリティと同様の<演奏>ができる」という、登場した瞬間にマンネリズムを抱えるスタイルにも陥らないよう、適度にバンドサウンドとエレクトロニクスを融合させた音を作れる人だとぼくは信じているので、懲りずに彼の次回作をお待ちしています。ということが言いたかったのだ。2nd「Dead Wonderland」の方向性を突き詰めてもいいと思うんだよなぁ、なんて。

10月31日〜11月1日

・「樹海行きたい」「オレはまだ死にたくないぞ。でも高速童貞は捨てたい。ならば日光に紅葉を観にいこうではないか」というやり取りの末、S氏(リア充)と日光に行く。日帰りのつもりが泊まりがけの小旅行になってしまった。夜の首都高の強風で車体が左右にあおられるのは本当に怖い。

・何をしていたかといえば、大半が車内でナンバーガール「シブヤROCKTRANSFORMED状態」、くるり「Philharmonic or die」、スーパーカー「スリーアウトチェンジ」「フォーチュラマ」を流し、カラオケ大会を開催していた。

・渋滞をくぐり抜けて休日の観光地に向かってちゃんと遊んでくる、世の中のお父さん方に多大なリスペクトを表明したくなった旅だった。渋滞の後にまた観光スポットで並ぶ、というのはとても疲れるネ。

・ぼくにとっての「遠出」はそれを口実にだらだらとおしゃべりがしたい、というものだったので、ちゃんと遊んでうまいものを喰う(東照宮近くの洋食屋「明治の館」と要カーナビな場所にあるそば屋「のうか」はちょうオススメ)という今回の「遠出」は、いろいろな発見があったと思う。

・駐車スキルが皆無に等しく、「わたしみたいに心が広くなかったら絶対に嫌われてるんだからねっ!」と素敵なツンデレコメントをいただいたので、それはがんばる。